雑記帳

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我が妄想 その6

総員出撃せよ!

 

ここは、アウチアッチッチゴミ強制収容所から数千マイル離れた怪獣島
地球防衛軍SFPDの地下基地

(※サンフランシスコ市警SFPD (そいつを ふっとばして パンチで どつけ)
ついでに、ニューヨーク市警(NYPD)は「にげる やつは パンチで どつけ」 だそうです)

 最初に収容所からのSOSを受け取ったのは、司令室に勤務するアンギラス通信士だった。彼は急いで長官のもとに走った。彼が走ると館内は震度6弱の揺れを観測した。

「長官!!  アウチアッチッチで何か あったようです! 今、SOSを受信しました!」
「SOS?]
 ひざの上に半裸のビオランテ嬢をのせ、ブランデーをベースにしたウランデーをちびちびなめていた ゴジラ地球防衛軍最高司令官の表情が一気に変わった。映画の中で「シェー」をしていたころの顔ではなく、デビュー作のあの恐ろしい表情で、アンギラスをみた。
「何があった?」
「わかりません、でも、何か恐ろしいことが起こってるようです」
「よし、至急、Gフォースを出撃させよ! インファント島のモスラを起こせ!
海底軍艦ガメラにも緊急無線を入れて出動させよ。サンダとガイラ兄弟にも われわれの部隊に合流せよと伝えろ」
「ギドラはどうしますか?」

「もちろんヤツにも伝えろ!  あいつがいなきゃ、東宝の怪獣御三家そろわんだろ」
「ラジャ!」

 

 Gフォース特攻隊の前線基地ラゴス

 歴戦の勇者たちは、最期の水杯を酌み交わしていた。

 ガイガン隊長を筆頭に、ラドン、バラン、バラゴン、ゴロザウルス、クモンガ、カマキラス、ギララ、メガロ、ヘドラ、モゲラ、キングシーザー、ガバラ、海からはエビラとマンタ、ガメラもやってきた。
 あの怪獣総進撃の激しい戦いから数十年が経過し、彼らも年をとってしまった。しかし、今 まさに、地球の危機である。
 勇者たちは、今、ここに、再びGフォース(爺フォース)を結成した。

ガイガン隊長から最期の訓示があった。

「地球はまさに危機である。自分は一億国民にかわって、皆にこの犠牲をお願いし、皆の成功を祈る。やがて皆は子供から大人までマニアが大喜びするフィギュアとなり 人々の心のなかで永久にいき続けるであろう。しっかり頼む。私もすぐに行く。おもちゃ屋で会おう!」
 ガイガン隊長の顔は鉛のように灰色だった。


1700時。
Gフォースは暁の空に向かって飛び立っていった。

 

ガイガン隊長の訓示は「特攻の父」と言われた大西瀧治郎海軍中将の訓示を元にしています。

 

そのころ、 インファント島では、ピーナッツ交響楽団によるシンフォニー第0番「モスラモスラ」の演奏が始まっていた。
 ステージの中央にはきらびやかな大階段が設置され、その一番上で、巨大なモスラが羽をゆっくりと動かしている。
 舞台の上から小さな妖精が二人降りてきて、モスラに語った。

「地球の危機です。地球が危険にさらされています。モスラ。お願い、目をさまして」

 続いて、舞台の左右から、目を閉じてもあいているように見える世にも不思議なメークをした男役と女役が現れ、「モスラ目覚めの歌」を歌い始めた。

 インファント島の島民はすべて劇場に集まっている。そして、観客たちもみないっせいに歌いだした。
 さぁ、皆様もごいっしょに!

モスラァ〜〜や
モスラァ〜〜

 ドゥンガン カサクヤン
 インドゥムゥ
 ルスト ウィラードア
 ハンバ ハンバムヤン
 ランダ バンウンラダン
 トゥンジュカンラー
 カサクヤーンム



 歌が終わるころ、モスラの羽が大きく上下し、ゆっくりと上昇して、ドドイツ帝国にむけ飛び立っていった。

 

 

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 ここは、地球から何億光年も離れた銀河系の惑星X星。
 地球防衛軍SFPDからSOSを受け取ったミズノクーミ女王は、宮廷にギドラを呼んだ。
「わが古きよきライバルたちが地球で苦戦をしいられています。敵は突然変異をした恐ろしい巨大怪獣です。Gフォースもほぼ 壊滅状態だと聞きました。ギドラ、一刻も早く、地球に向かいなさい。かならず、生きてかえるのですよ。ご武運を祈っています」
 キングギドラは女王陛下に深々とお辞儀をした。しかし、お辞儀をしすぎて、3匹の首が絡まってしまった。

宇宙暦@@**年、 0500時

 キングギドラは、マタンゴミサイルを搭載したメカキングギドラに乗り込み、かつての戦友、よきライバルの助っ人に向かった。ワープを何度も繰り返し、ついに、青い・・いや。真っ赤に焼けただれた火の玉のような地球が見えたとき、突然、音波メッセージが入った。

「ギドラァ、おいていかないでぇ〜〜」

 それは最愛のワイフ、ギャオスからのメッセージだった。

 ギドラはギャオスと同性愛結婚をしていた。初めての夜、ギャオスのナニを見たとき 思わず、
「ぎゃぁ〜〜〜!!オス!」 と叫んでしまった。

 しかし、長年連れ添ううちに、ギドラはこのいけない世界の魅力にどっぷりはまり抜けられなくなってしまったのである。


「くるな!!  お前は連れて行けない!」


「あなたぁ〜〜。いやよ、おいていかないでぇ〜〜!」

「だめだ!!」

「いやぁよぉ〜〜!!」

ギャオスがないている、
ギドラはつらかった。


「ギャオス!!

俺と別れてくれ!」

最愛のワイフをこんな危険な場所に連れて行けるわけがない。

「ギドラぁ〜〜
別れろ切れろは、ゲイシャのときにいう言葉、今の私には、いっそ死ねといって!」

「かえれ!!」

「いやよぉ〜〜。
今夜から だれがトリプルプレーしてくれるの??
あなたみたいに、首が3本のモンスター、他にだれがいるの〜〜。わたし、あたなでなきゃだめよぉ〜〜」

「ゆるせ!!」

ギドラは泣き叫ぶギャオスを振り切って、ワープボタンを押した。

 

完全にギドラに捨てられたと勘違いしたギャオスは、レギオン軍団を引き連れ、妻を捨てたにっくき亭主に復讐するために地球に向かった。

 

※ 私の記憶に間違いがなければキングギドラとギャオスが戦ったことはありません。ギャオスの敵はガメラです。

 

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    アンギラス通信士からの指令を受け取ったサンダは、そのとき山で芝刈りをしていた。
 すぐに仕事を中断し、海で洗濯をしているガイラに無線を入れた。

「インスペクター101からインスペクター102へ
チャンネル2に切り替えよ」

「10−4(了解)」

 ガイラはすぐにチャンネルを切り替え応答した。

「こちらインスペクター102、チャンネル2にきりかえた、どうそ」


「今、司令室から緊急無線が入った。ドドイツ帝国でなにかあったらしい。コード3だ!
すぐに現場に行くぞ!」

「10−4!」

 彼らは、サーロインステーキ署に急いで戻り、マグナム44を装着して、現場に向かって走った。


 ストリートに突然 雪が降り始め、あっという間に積もってしまった。
積もってもらわないと、話が先に進まないのだ。

 

※コード3、救援要請、すぐに現場に来い。

 

サンダ対ガイラ

 

 

 

 

彼らは走った。

 雪をけたてて、サァック、サァック、サクッ、サクッ、サク、サク


「おおおお!!  蕎麦屋だ!!」

 サンダが叫んだ。

「腹が減っては戦はできぬ、一杯、食べていくか、ガイラ」

「イエ〜〜ス」


「ヘイ! ベイビー! ジャパニーズねずみ色ヌードル、プリーズ」

 蕎麦屋の店先でサンダが叫ぶと、中から、錆びた槍を片手に持ったお婆が出てきた。

 このお婆こそ、赤穂浪士ファンですら、決して知らない、俵星玄婆(たわらぼしげんばぁ) である。

 オババは、三波春夫の元禄名槍譜の何番でもいいから、自分のことを詩にしてくれと頼んだが、作詞家から、力いっぱい拒否された悲しい過去を持っている。

「おおおおお! そのいでたちは、もしやもしやに、今宵はいよいよ討ち入りか、ならば助太刀いたそう」と、オババは槍を振り回し、

「わしが教えたあの極意、も一度、見せて進ぜよう」

 エイヤァタァ〜〜 と叫んだとたんに、入れ歯がとんだ。

 続いて、持病のぎっくり腰。

 橋のたもとで石突き突いて、 
 槍の玄婆は仁王立ち・・・・・・ 

 腰が痛くて動けない。


 サンダとガイラは、俵星玄婆に深々と頭を下げ、
「深き御恩はこの通り、 厚く御礼を申します」
 と挨拶し、雪道を逃げるように走っていった。

 


※「元禄名槍譜」は作者の大好きな曲です。
YOU TUBEでどうぞ。

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続く